自律神経の乱れが花粉症を招く!?免疫力も絡む複雑な関係を紐解く

自律神経の乱れが花粉症を招く!?免疫力も絡む複雑な関係を紐解く

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自律神経の乱れが花粉症と関係するのはご存知でしたか?自律神経が乱れると体に不調が出て来ますが、その中に免疫力の低下や花粉症も含まれているようなのです。自律神経や花粉症、免疫の関係について紐解いていくので花粉症対策の参考にしてみてください。

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花粉症の時期に自律神経を崩しがち!?

花粉症の原因となる代表的な花粉はスギ花粉、ヒノキ花粉、ブタクサ花粉などです。一般的に2月~4月にかけてピークになることは多いのですが、エリアや状況によっては5月が多くなることもあります。実際の所、花粉は一年中、何かしらの花粉は飛んでいると考えた方が良いかもしれません。自律神経を崩していると花粉症にもなりやすいと言われているようです。自律神経の乱れと花粉症についてそのメカニズムを紐解きます。

「自律神経」とは

自律神経と花粉の関係を知るためには、まず自律神経のメカニズムを理解する必要があります。肺、心臓、血管、消化管、膀胱や内分泌腺、子宮といった大切な器官を支配しコントロールしている神経が自律神経で、そこからさらに交感神経と副交感神経という2つの神経に分けられることができるのです。交感神経と副交感神経はお互い真逆の働きを持っています。それぞれについてみていきましょう。

「頑張る」「リラックスする」の2タイプ

交感神経と副交感神経は状況に合わせてそれぞれが優位となりバランスを取っています。具体的に言えば、交感神経か副交感神経の一方が優位となってがんばって働いている時は、一方が働かない状態になるのです。昼間仕事やスポーツで活発に動いている真っ最中に、人間は眠ったり休むことはできませんよね。逆に体のダメージや疲れを修復している睡眠中に、人は激しく動くことはできません。

睡眠前にリラックスした状態になるのは、交感神経が落ち着いた状態で副交感神経が優位となっているからなのです。交感神経と副交感神経の働きについて表にしました。参考にしてみてください。 

交感神経と副交感神経それぞれの働き 

交感神経の働き​​副交感神経の働き
瞳孔​​拡大する​縮小する
​涙腺​血管が収縮・涙の分泌が減る血管が拡大・涙は増える​
​唾液腺​唾液が減る・喉が乾く唾液が増える​
​汗腺​汗が出るなし​
​胃腸の分泌腺胃液や腸液の分泌は減る​胃液の分泌が増える​
胃腸の運動​​動きが減少・便秘になりやすい動きが増える。下痢になりやすい​
​脳・神経​興奮落ち着く・静まる・眠くなる​
​心臓心拍数が増える​​心拍数が減る
​心筋​大きく収縮・血液が多く送られる弱い収縮​
​末梢血管​収縮・血圧がアップ​弛緩・血圧低下・片頭痛が起きる場合も
​気管​ゆるむ。気管内径が広がる器官を締める。気管内径は狭まる​
膀胱・直腸尿や便を貯める・便秘になりがち​​尿・便を出す・下痢に傾く
膀胱・肛門括約筋​締まる・尿や便を出させない​出口が緩む・尿・便を出す

バランスが崩れると「自律神経失調症」に

交感神経と副交感神経は何があっても変わらず正常に働くとは限りません。実は何かしらの原因で交感神経と副交感神経のバランスが乱れて崩れることがあるのです。このバランスが崩れる大きな原因の一つとして考えられているのがストレス。ストレスがかかる状態とは人間にとって不快な状態です。

強い危機感を覚えるとストレスを感じて交感神経が優位となりますが、いつもいつもその状態で休む暇もないならどうでしょうか?休みたくても副交感神経が優位になってくれないので、なかなか寝付けない、疲れが取れない、病気になるとなかなか治らないという状態になってしまうのです。この状態が続けば、自律神経失調症を発症するリスクが高まり、悪化すればうつ病や狭心症や動悸が出て来る可能性もあるので危険な状態と考えておかなければなりません。

交感神経と副交感神経、それぞれが異常なほど高ぶった場合に出る症状

​症状
​交感神経​イライラ・動悸・不眠・頭痛・息切れ・​立ちくらみ・めまい・冷え性・肩こり​・狭心症
​副交感神経​食欲不振・胃もたれ・便秘・下痢・無気力・集中力低下​・うつ病
カルナ博士
自律神経の乱れが引き起こす症状は、表以外にもあるから注意するのじゃ。

ひばり
ストレスや不規則な生活で自律神経は乱れやすいので、自分なりの気晴らし、規則正しい生活を心がけてくださいね。 

自律神経に影響のある花粉症薬の成分

自律神経失調症の症状で動悸が見られることがあります。ただ、花粉症の薬も動悸の原因になっている可能性があるようです。花粉症の薬には、アレルギー反応に関連するヒスタミンを抑える抗ヒスタミンという成分が含まれています。抗ヒスタミン薬の中には抗コリン作用を示す場合もあるようです。そもそもコリンとは副交感神経が優位になると分泌される物質。抗コリン成分を体に入れると交感神経が優位になり循環器にも影響が出て動悸が生じる場合もあるようです。


自律神経と花粉症の関係

自律神経と花粉症は、どんな関係があるのでしょうか?なぜ自律神経が乱れると花粉症がでやすいのでしょう?​そこには免疫力も関係する複雑な理由が隠されているのです。

免疫の過剰反応で現れるのがアレルギー症状

花粉症はアレルギー症状のひとつ考えられています。季節性アレルギー鼻炎、季節性アレルギー性結膜炎とも呼ばれているのですが、このアレルギーを引き起こす原因がスギやヒノキと言った植物の花粉です。花粉症が流行する時期は花粉があちこちに飛んでいる状態。人間は呼吸をしていますから、自然と小さな花粉を鼻や口から吸入することになりますが、花粉は人間にとって異物なので体が取り除こうとします。異物を排除する人間の防衛システムが免疫力と呼ばれるものですが、過剰に働き出すとアレルギー反応を引き起こすと言われているのです。しかし、勘違いしてはいけないことがあります。花粉自体は無害なものだということです。


免疫をコントロールしているヘルパーT細胞と呼ばれるものがあるのですが、その細胞が粉を有害なものと勘違いするため花粉症が起きると考えられています。花粉が入って来るとヘルパーT細胞はB細胞という細胞に「抗体を作れ」と指示しIgE抗体をまず作り出すそうです。

抗体とは招き入れたくない外部からの異物を取り除くための物質。IgE抗体は花粉により大量に作られてどんどん溜まります。IgE抗体ができた状態で花粉が体の中に入ると、目や鼻の粘膜にある肥満細胞、その表面にあるIgE抗体と結合し、そうすると肥満細胞からヒスタミンと言った化学物質が出て花粉を体から追い出そうとするためさまざまな症状が表面に出て来るのです。

ひばり
花粉症になったら鼻水やくしゃみや鼻づまりが出て来ますよね。これはすべて花粉を体から追い出すための働きから来ています。 

自律神経の崩れは免疫システムにも影響をもたらす

人間は体を守るための免疫システムを持っています。この免疫システムの中に白血球という細胞があるのです。白血球は血液の中に含まれており、細菌やウイルスと言った異物を退治する役割があります。白血球と言っても複数の種類があり、その中にリンパ球や顆粒球があるそうです。顆粒球は細菌を食べて退治してくれる頼もしい存在ですが、代わりに炎症を起こすと考えられています。異物を食べた顆粒球はやがて死にますが、その残骸は活性酸素を出し組織や細胞を壊す場合があるそうです。そのため顆粒球が増え過ぎるのも問題があります。

交感神経が優位になると顆粒球が増加、副交感神経が増加するとリンパ球が増えるという話もあります。交感神経が優位であり続ければ顆粒球が増えてリンパ球が減り、それが免疫力の低下へつながるという説もあるようです。

副交感神経が優位になると花粉に過敏に反応するように

副交感神経はリラックスしている時に優位となります。副交感神経が優位になると粘膜から分泌物が出て来ると考えられていますが、通常より亢進、つまり作用が強く出てしまうと分泌物が過剰に出過ぎるようです。結果、自律神経のバランスが崩れると副交感神経が優位になりすぎて花粉に対して過敏に反応し、鼻水や鼻づまりが起きてしまうと考えられています。

夜勤や交代制の人はともかく、夜、家でリラックスする、眠るという人は注意したほうが良いでしょう。花粉症の人は朝一番にくしゃみをすることがありますよね。これは睡眠時、副交感神経が優位となっている状態から交感神経優位に切り替わることが原因と言われています。

自律神経+免疫UPで花粉症対策

自律神経が乱れるのを防ぎ、免疫力をアップすることで花粉症対策となるツボについてご紹介します。本格的にツボを刺激してもらいたければツボ押しのプロに任せるのも良いですが、日頃から自分でも気軽に押せるツボもありますので、花粉症対策をしたい人は実践してみてください。

ツボ

合谷というツボがあります。オールマイティなツボと呼ばれており、首から上に出て来るさまざまな症状に良いと考えられています。手の親指と人差指の骨の付け根を見るとV字型になっていませんか?合谷はこのVの付け根部分にありますから、片方の手の親指と人差し指で揉んでみてください。片方が終わったら同じようにもう片方の手の合谷を押してみましょう。

他にも曲池というツボがあります。曲池の場所を見つけたいなら、まずひじを曲げてください。内側にシワができると思うのですが、その一番外端にありますから探しやすくて押しやすいツボです。曲池は目の不快な症状の緩和に良いと考えられているので、花粉症以外でも積極的に押しましょう。

鼻呼吸+有酸素運動で自律神経を調える

 自律神経を整えるためには運動も良いのですが、激しくなくてもかまいません。軽めのランニングやウォーキングやサイクリングでも良いでしょう。しかし花粉症の時期の場合、なかなか外へ出ることはできませんよね。そのため屋内でも可能な軽いストレッチや、水泳もオススメです。

集団で行う激しいスポーツでも自分が楽しければ良いかもしれませんが、もっとマイペースでやりたい、負けることがストレスになるなら一人で行えるスポーツのがほうが続けやすいでしょう。これまでまったく体を動かしていなかった人が急に激しく体を動かすと怪我の元にもなりますし、三日坊主で終わる可能性も考えられるので、できるだけ長く続けられる運動を行うようにしてください。

鼻呼吸もポイントです。口呼吸で乾燥した空気を吸った場合、ウイルスが体内に入った時に、乾いた口内のため殺菌や消毒が不十分で細菌が増える、喉に負担がかける、自律神経のバランスが乱れるという話もあるので、日常的に、鼻呼吸を実践してみてください。

抗酸化食品で自律神経を調える

抗酸化作用のある食べ物を食べて自律神経を整えてみてください。抗酸化作用のある食べ物として誰でも簡単に手に入れられるものがバナナ。βカロテンやビタミンA、ケルセチンや、βクリプトキサンチン、ビタミンC、E、ポリフェノールと言った抗酸化成分が豊富に含まれています。活性酸素は体内にサビを作ると表現されることもある嫌な存在ですが、抗酸化成分により対策ができると考えられていますので積極的に食生活へ摂り入れましょう。抗酸化食品を表にまとめてみましたので参考にしてみてください。

抗酸化物質が豊富な食品の種類​​​抗酸化物質が豊富な食品​​
​野菜類​かぼちゃ・きゃべつ・にんじん・ほうれん草・春菊・トマト​・すいか・芽キャベツ、とうもろこし​
果物類​​いちご・レモン・キウイフルーツ・​りんご・みかん・あんず​・ブルーベリーなど
​水産物牡蠣・​魚類の卵・サケ・マス類・​ワカメ​・マグロ・カツオなど​
​肉類レバー
カルナ博士
花粉症対策をしたいならこの表にあるような食べ物ばかり食べれば良いんじゃな?
ひばり
それは博士、安易すぎよ。偏食になるからダメ。食事はバランスの良いものにしないと栄養が偏りすぎて、体調を崩す原因になるの。過剰に食べるのではなく食卓に自然と入れられるのが一番。

腸内環境を整えて免疫力アップ

腸の中には善玉菌と悪玉菌、勢いのある方の仲間になる日和見菌が存在しています。腸内環境を整えたい、免疫力を高めたいのでしたら善玉菌を増やしたほうが良いでしょう。しかしストレスがある生活が続いたり、睡眠不足、脂肪分がたくさんある食事や冷え性があると腸にも悪い影響をもたらし、結果、悪玉菌が増えすぎてしまうことで免疫力の低下にもつながります。善玉菌を増やしたければ食物繊維を積極的に摂取した乳酸菌が豊富なヨーグルトを摂取してみてください。 

普段の生活で自律神経を調えて花粉症の症状を和らげよう

 花粉症対策の一つは、自律神経を鍛えて花粉に強い体を作ることが有効です。自律神経が乱れる大きな原因はストレスですから、貯まったら発散するようにしてください。花粉症が自律神経から来ている場合は、無理せず、専門員に相談することをオススメします。無理をして我慢しても、花粉症がひどくなるばかりです。


参照リンク

タケダ健康サイト
横幕鍼灸院
全国病院協会







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