目次
中性脂肪400!減らすにはどうしたら?

健康診断などで自分の中性脂肪を知ることができますが、皆さんはその数値をチェックしていますか?
さらに
中性脂肪が増える原因と3つの対策

私はまだまだ若いし食事も健康的だから当然150mg/dl以下です。
博士の中性脂肪ってどれくらいですか?ちょっと興味ある~~。

わしの中性脂肪は・・・ギリギリ150mg/dlくらいじゃ。これでも努力して若い頃より減ったんじゃぞ。
中性脂肪を放置すると脳梗塞や心筋梗塞の原因になるから怖いんじゃ。
数値が高い人は中性脂肪が増える原因と対策をしっかり理解せんとならんぞ。
原因
人間の体は飢餓に耐えるために、消費しきれずに余ってしまったエネルギーを肝臓や脂肪細胞に蓄えるようになっています。この蓄えられるエネルギーこそが中性脂肪です。脂肪分、炭水化物、アルコール、などを摂取すると中性脂肪が蓄えられます。
しかし、中性脂肪の原因にはこの他に「原発性」と「二次性」があります。この2つは食事や生活習慣が原因ではなく、遺伝や病気が原因となるので注意が必要です。「自分は健康な食生活を送っているから大丈夫!」と思っていても、別の要因で中性脂肪が高くなる可能性があることを知っておきましょう。
原発性
- 原因:遺伝子の異常により血中悪玉コレステロールを細胞に取り込むことができないため、血中コレステロールや中性脂肪が増えます
- 発症しやすい人:両親のどちらかが原発性を発症している人
- 主な症状:血液検査で悪玉コレステロール値が高い、ひじ、ひざ、お尻などにコレステロールの塊ができる(黄色腫)、子供なのにコレステロール値が250mg/dlを超えている、アキレス腱肥厚(アキレス腱黄色腫)と診断される、目の縁に黄色腫ができる、目の縁に白い輪ができる(角膜輪)
- 治療方法:コレステロール値を下げる薬物療法、食事と生活を見直す生活療法
二次性
- 原因:病気や病気の治療で服用する薬によって脂質異常が起こることが原因です。原因となる病気は甲状腺機能低下症、腎臓病、肝臓病、糖尿病、等です。また、これらの病気の治療で服用する薬に中にも原因となるものがあります。
- 発症しやすい人:甲状腺機能低下症、腎臓病、肝臓病、糖尿病を発症している人、ステロイドホルモン剤や利尿薬を服用している人、免疫抑制剤、降圧剤、角化症治療薬を服用している人
- 主な症状:血液検査で悪玉コレステロール値が高い、疲労感、だるさ、手足のむくみ(原因によって症状は様々異なる)
- 治療方法:中性脂肪の原因となる病気を治療する、薬の服用をやめるまたは他に切り替える
数値別:食事・運動・薬物療法
中性脂肪を改善するには、現状の中性脂肪の数値に合わせた適切な療法を取り入れる必要があります。まずは健康診断の結果をよく確認し、自分の中性脂肪がどれくらいかを確認してから行動を起こすようにしてください。
- 150~299mg/dl(若干高め):食事療法、運動療法
- 300-749mg/dl(危険信号):食事療法、運動療法、他に危険因子がある場合は投薬、500mg/dl以上の人は禁酒
- 750mg/dl以上(危険領域・早急な対策が必要):膵炎の危険性があるため薬物治療、1000mg/dl以上は危険度が高いため降下療法が必要。
Q&A
中性脂肪を減らすのにはどれくらいの期間がかかりますか?
中性脂肪の改善には体質も関係するため、かなり個人差があります。
人によっては数週間で数値が改善することもあるのです。
大抵の方は3ヶ月ほど食事や生活習慣を見直すとかなり数値が安定してくると言われています。
薬物療法は服用するとすぐに数値が下がりますが、これは一時的です。数値が安定するには3ヶ月ほどかかり、さらに6ヶ月以上服用すると数値が落ち着きます。
中性脂肪を下げる~食事のポイント~

お腹周りが太くなって困るだけじゃなく、体の中に異常を起こすなんて。
私も甘いもの大好きだから気をつけなくちゃ!

中性脂肪を貯めないようにするには、まず食事の仕方を見直すといいんじゃ。
ひばりくんも今の食事の仕方を思い返しながら話を聞くと良いぞ。
「ドカ食い」「早食い」をやめる
お腹がすくと大量に食べてしまう「ドカ食い」
空腹を早く満たそうとする「早食い」
この2つはコレステロールを増やす原因になるので、くせになっている人は今すぐやめるようにしましょう。
満腹中枢が刺激されない
まず、ドカ食い&早食いをすると、食事をじっくり味わうことがないので満腹中枢に適度な刺激が伝わりません。こうなると脳は「まだまだ満腹じゃない」と勘違いをし、どんどん食べてしまいます。この食べ過ぎこそがコレステロールの原因となるのです。食事はゆっくり楽しみ腹八分目にするように心がけましょう。これだけでコレステロールを貯めにくくなります。
糖質・脂質の過剰摂取は危険
ドカ食い&早食いをすると、コレステロールの元となる糖質や脂質が一気に肝臓に運ばれます。すると肝臓で必要以上にコレステロールが作られてしまい、血中濃度が上がって血糖値が急激に上昇します。特に、ご飯やパンなどの炭水化物や砂糖をたっぷり使ったお菓子などはコレステロールの元となるので食べ過ぎに注意が必要です。
急激に上がった血糖値は急速に下がる性質があります。これによって脳は「血糖値が低いからまだ満腹じゃない」と判断し、たっぷり食べてもまた空腹を感じるのです。さらに血糖値が低いと体は栄養をしっかり吸収しようとするので糖質や脂質がしっかり吸収されて中性脂肪になるのです。ドカ食い&早食いにより、食べても食べてもお腹が空くという負のスパイラルに陥ると、中性脂肪をどんどん貯めてしまうようになります。
カロリーコントロールが数値改善のカギ
毎日の活動に必要なエネルギー(カロリー)は、必要以上に摂取してしまうと余った分がすべて中性脂肪に変わってしまいます。ドカ食い&早食いは自然と食べ過ぎてしまうため、気がつくと想像以上のカロリーを摂取していることになります。中性脂肪の改善にはカロリーを減らす努力が必要なので、ドカ食い&早食いは非常に大きな問題となります。
食事を改善し、カロリーコントロールできるようになるとエネルギーが余らなくなるので蓄えられる中性脂肪が減ります。また、エネルギーが不足すれば蓄えられている中性脂肪が使われて数値が下がっていきます。中性脂肪を下げるには、カロリーコントロールが欠かせないのです。
「間食」&「夜食」をやめる
夕方になると空腹を感じてついつい間食をしてしまいます。しかもなぜか甘いものや味の濃いスナックに手が伸びるから不思議です。しかしこの間食こそが中性脂肪を増やす原因となるので注意してください。
チョコレートやスナック菓子には脂質や糖質がたっぷりなので、間食を習慣にしているうちはなかなか中性脂肪が下がりません。体は空腹時に中性脂肪を燃やしているので、この時に間食するのは逆効果だと認識してください。
また、資格の勉強などで夜遅くまで起きている場合に夜食を食べるのもやめましょう。寝ている間は起きている間に比べてエネルギーの消費量が減るので、寝る前の夜食はそのまま中性脂肪となって蓄積されやすくなります。
これを避けるためにも、就寝の2時間前までに食事を終えて、それ以降は食べ物を口にしない習慣を身につけましょう。
ヘルシー食材・調理法にチェンジ
中性脂肪を下げるためには、ヘルシーな食材を選んでヘルシー調理をすることがとても有効的です。食事に含まれる糖質と脂質を下げることができれば中性脂肪が溜まりにくくなるので、既に溜まっている中性脂肪が徐々に燃え出します。ヘルシー食材&調理のコツを覚えてぜひ実践してみてください。
トランス脂肪酸の摂取を控える
マーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸は、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増やし、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を減らすと言われています。アメリカでは全面的に使用が禁止されるほどですから、それだけトランス脂肪酸が怖いものだということを認識してください。
調理に使う脂は植物性のものに切り替え、トランス脂肪酸を含む食べ物を避けるようにしてください。
<トランス脂肪酸を多く含む食品例>
- マヨネーズ、マーガリン、ピーナツバター、等
- チョコレート、ポテトチップス、ケーキ、アイスクリーム、クッキー、菓子パン、等
- カップラーメン、インスタントラーメン、等
- ハンバーガー、フライドポテト、フライドチキン、等
- 冷凍食品(唐揚げ、ピザ、フライ、コロッケ、等)
タンパク質は肉より魚
魚に含まれるオメガ3脂肪酸は、肝臓に働きかけて中性脂肪が過剰に合成されるのを抑制してくれます。これにより、血中の中性脂肪が減るので徐々に中性脂肪の値も改善していくと言われています。
これに対し、肉に含まれる脂は動物性脂肪なので体に蓄積されやすくなります。体に必要なタンパク質を補うなら、肉より魚を選んで中性脂肪を減らす努力をしてみましょう。特にイワシやサンマなどの青魚にはオメガ3脂肪酸が豊富なのでおすすめです。
薄味の和食系メニューを心がける
普段の食事はできるだけ和食系のメニューにするよう心がけましょう。一汁三菜の和食メニューは栄養バランスに優れ、カロリーも低く抑えることができます。また、味付けも薄味にして塩分を減らすことも大切です。
中性脂肪が多いと血糖値が高くなって血液がドロドロになりますが、この状態で塩分を過剰に摂取してしまうと高血圧になって血管に多大な負担を与えることになります。糖質や脂質の摂りすぎとともに、塩分の摂りすぎにも注意してください。
「炒める・揚げる」を「煮る・蒸す・グリルでなどで焼く」に変える
食材の脂をできるだけ減らすには、油を使った調理をやめて油を使わない調理に変える工夫が必要です。たっぷりの油を使った揚げ物や炒め物をやめるだけで中性脂肪の元となる油の摂取を大幅に減らすことができます。
ハンバーグを油で炒めずに煮込みハンバーグにする、鶏肉を揚げずにトマトスープで煮込む、豚肉をソテーせずにグリルで焼く、このように調理方法を変えるだけで余分な油を落とすことができ、ヘルシーなレシピが仕上がります。
中性脂肪を減らす~摂りたい食べ物~

脂肪を分解するトクホのお茶みたいに、中性脂肪を減らす食材ってないのでしょうか?
博士もそのお腹をなんとかしたほうがいいし・・・ねえ。

中性脂肪を減らす食材は色々あってな、わしも積極的に食べておるぞ。
それでもな~、なかなかお腹が減っこまないんじゃ・・・
効果が期待できる成分と食材
中性脂肪を減らす効果が期待出来る成分や食材は以下の通りです。それぞれに働きが異なりますが、適量を継続的に摂取することで中性脂肪を減らす効果が期待出来る点は同じです。普段の食生活を見直し、ほとんど取り入れていない食材がある場合は積極的に食べるようにしてみましょう。
オメガ3脂肪酸(不飽和脂肪酸)
油の中でも植物由来で体内に蓄積しにくい不飽和脂肪酸は体に優しい油です。特にオメガ3脂肪酸は必須脂肪酸であり、悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを維持する働きがあるので、中性脂肪でドロドロになった血液をサラサラにする効果が期待できます。
【オメガ3脂肪酸を含む食品】
- 青魚(サンマ、サバ、イワシ、等)
- 青魚を使った缶詰
- ナッツ類
- オリーブオイル
- アマニ油
- えごま油
- チアシード
血液サラサラ効果期待成分
食品に含まれる成分には、血液をサラサラにし血流を良くするものが多数あります。中性脂肪が高い人はまず血流を良くするよう心がけ、動脈効果や高血圧を防ぐ必要があります。以下の食品に含まれる血液サラサラ成分を日常的に取り入れて中性脂肪を改善するとともに、健康な体を手に入れましょう。
【血液サラサラ成分を含む食品とその効果】
- 納豆(ナットウキナーゼ):納豆菌に含まれる酵素で強い血栓溶解作用を持つ。消化管の表面にある血栓を溶かす作用があるウロキナーゼを活性化させる
- 海藻(アルギン酸):わかめのヌルヌルはアルギン酸という水溶性食物繊維。食物の吸収を緩やかにして血糖値の急激な上昇を抑える効果がある
- 野菜(食物繊維):食物繊維は消化の過程で糖分や脂質を吸収して体外に排出する
- きのこ類(エリタデニン):椎茸などに含まれるエリタデニンは悪玉コレステロールを下げ、悪玉アミノ酸となるホモシステインの生成を抑える
- トマト(リコピン):リコピンは強力な抗酸化作用を持つので、血中コレステロールの酸化(ドロドロ血液)を防ぐ
- 玉ねぎ(ケルセチン):ケセルチンはポリフェノールの一種で血流改善作用と抗酸化作用を持つので、赤血球のダメージを防いで血液状態を改善させる
- ねぎ・にんにく(硫化アリル):玉ねぎの辛味成分である硫化アリルは血液をサラサラにして血栓を予防するとともに、脂質のエネルギー代謝を促す
肝機能アップ成分
肝臓には中性脂肪をコントロールする働きがありますが、肝臓に負担がかかって肝機能が低下すると中性脂肪のコントロールができなくなり、徐々に脂肪が増えてしまいます。これを防ぐには、肝機能を高めることがとても大切です。肝機能に障害が出ると重篤な病気を発症することもあるので注意しましょう。
【肝機能アップ成分を含む食材とその効果】
- えび・イカ(タウリン):タウリンには胆汁酸を作り出す酵素やアルコールを分解する酵素を助ける作用があるので、肝臓の負担を軽減する効果がある
- 大豆(レシチン)など:レシチンには中性脂肪やコレステロールを分解する作用があると共に、脂質が血管の壁に貼りつく動脈効果を防ぐ作用がある
おすすめメニュー&レシピ3選
中性脂肪を減らす成分や食材が分かったら、好きな食材を選んで上手に調理してみましょう。魚介にトマトを合わせたり、魚をオリーブオイルでソテーするなどの工夫をすれば、中性脂肪を減らす成分を効果的に摂取できます。
白身魚とトマトのハーブ焼き
味が淡白でどんな素材とも合わせやすい白身魚にはトマトとハーブがよく合います。オリーブオイルをたっぷり加えてオーブンで焼き上げれば、風味も最高なメインが仕上がります。不飽和脂肪酸とリコピンをしっかり摂取し、血液をサラサラにして体の中から健康になりましょう。
【材料(1人分)】
- 白身魚(タラなど) 1切れ
- オリーブオイル 大さじ2
- バジルの葉 3~4枚
にんにくチューブ 1センチ
塩コショウ 適量
【作り方】
- 白身魚に塩コショウで下味を付ける
- バジルを刻んでにんにくチューブと共にオリーブオイルに混ぜてバジルオイルを作る
- 白身魚にバジルオイルを塗って10分置く
- フライパンで白身魚をソテーして盛り付ける
サンマのトマトロール
いつも焼き魚にするばかりのサンマを3枚におろしてトマトなどの具材を巻くと素敵なおつまみが出来上がります。サンマに含まれるオメガ3、トマトのリコピン、玉ねぎのケルセチンをしっかり摂取して中性脂肪にアプローチしましょう。
【材料(2人分)】
サンマ 2尾
大葉 4枚
スライスチーズ 1枚
玉ねぎ 1/4個
ミニトマト 4個
柚子こしょう 適量
【作り方】
- サンマを3枚におろして塩を振り、10分置いて水分が出たらキッチンペーパーで拭き取る
- サンマに大葉をのせ、4等分にしたスライスチーズをのせて柚子こしょうを塗る
- 2を巻いて楊枝で留める
- アルミホイルの上にオリーブオイルを塗り、3をのせてトースターでこんがり焼く
- ミニトマトをのせて完成
いか納豆
とても簡単にできるのに中性脂肪にしっかり働きかけてくれるいかと納豆の組み合わせを覚えておくととても便利です。ご飯にのせていただいてもいいですし、箸休めとしてそのまま食べてもOKです。いかのタウリンと納豆のナットウキナーゼがダブルで中性脂肪に働きかけ、血液の状態を改善してくれます。
【材料(4人分)】
- いかそうめん 1パック
- 納豆 2パック
- 生卵 1個
- 大葉 5〜10枚
- ネギ 適量
- かつお節 1パック
- 味付け海苔 1袋
- 醤油 適量
【作り方】
- 大葉を千切りにし、ネギをみじん切りにしておく
- 海苔は袋の上から揉んで細かくする
- 醤油以外の材料を全て混ぜ、納豆に付属しているタレも混ぜる
- 醤油の量を調節しながら加えて完成
中性脂肪が低過ぎる場合は何がいいですか?
中性脂肪が30dl未満と低すぎるのも問題です。遺伝や体質、栄養不足、ダイエット、などが原因で中性脂肪が低くなることがあるので、この場合は適切な対処をして中止脂肪を増やす必要があります。
まず、体のエネルギー源となる炭水化物、脂質、タンパク質をバランスよく摂取しましょう。ご飯を抜く生活をしている方はしっかり食べるようにしてください。次に、中性脂肪の原料となる砂糖や果物もしっかり摂取します。食事を見直すことで中性脂肪が正常値に戻ればそれほど問題はないでしょう。
但し、どの食材も食べ過ぎないように注意しましょう。中性脂肪が低いからといって食べ過ぎの生活を続けてしまうのは逆効果です。
中性脂肪を改善するために~飲み物~

アルコールは適量を守り、中性脂肪を改善させる効果のあるお茶などを積極的に飲むようにすると良いんじゃ。

そのお腹の原因は・・・ビールじゃありませんでしたっけ??

ひばりくんには勝てんなあ。
アルコールの「飲み過ぎ」NG
アルコールは胃や小腸に吸収されて血液に入り、約9割が肝臓に運ばれて分解されます。アルコールに含まれるアセトアルデヒドは脂肪の分解を抑制する作用があり、さらに中性脂肪の原料となる脂肪酸の合成を高めるので、肝臓でアルコールをしっかり分解することはとても大切なことなのです。
しかし、アルコールを過剰に摂取すると分解が追いつかなくなり、分解されなかったアセトアルデヒドによって肝細胞内に中性脂肪が溜まりやすくなります。この状態が慢性化すれば、フォアグラのような脂肪肝を招き、さらに悪化すれば肝硬変や肝臓がんになる危険性が高まります。
飲むなら適量を守る
厚生労働省によると、1日に飲むアルコールの適正量は純アルコールにして約20gであるとされています。これをそれぞれのアルコールに当てはめると以下の量が適正量となります。アルコールは種類によって度数が違いますので、お酒が好きな方はよく飲むお酒の適量を知っておくと良いでしょう。
アルコールの種類と度数 | 1日の適正量(純アルコール20gの目安) |
---|---|
ビール(5度) | 500ml(中ビン1本程度) |
焼酎(25度) | 100ml(半合程度) |
清酒(15度) | 160ml(1合弱) |
ワイン(13度) | 190ml(1合程度) |
ウィスキー・ブランデー(40度) | 60ml(ダブル程度) |
お茶&コーヒー
お茶やコーヒーに含まれる成分には、脂肪分解酵素の分泌を促したり、内臓脂肪の蓄積を抑制する働きを持つものがあります。それぞれに効能は違いますが、最終的に中性脂肪が貯まるのを防ぐ効果があるという点は同じですので、食事の際に意識して飲むようにしてみましょう。
お茶や飲み物に含まれる成分とその働き
お茶の種類 | 成分 | 働き |
---|---|---|
緑茶 | カテキン | 血中の中性脂肪を包み込み体外へ排出する |
プーアール茶 | 熟成茶重合カテキン | 脂肪分解酵素の分泌を促進し、脂肪の分解を助ける |
烏龍茶 | ウーロン茶ポリフェノール | 脂肪を分解して体内への吸収と蓄積を抑える |
紅茶 | テアフラビン | 悪玉コレステロールを抑制し、コレステロール値を下げる |
杜仲茶 | ゲニポシド酸 | 血中脂質を下げ、内臓脂肪の蓄積を抑制する |
ルイボス茶 | スーパー・オキシド・ディスムタ | 抗酸化力が高く血中の活性酸素を除去して中性脂肪を抑制する |
コーヒー | クロロゲン酸 | ミトコンドリアに脂肪を送り込み効率よく燃焼できるよう手助けする |
ノンカフェインなら
ノンカフェイン飲料にこだわるなら、中性脂肪を減らす成分を含んだ飲料を選ぶと良いでしょう。上記に紹介したお茶の中では杜仲茶やルイボスティーがノンカフェインです。その他にもオレンジジュースやトマトジュース、豆乳などがおすすめです。
- オレンジジュース(イノシトール):中性脂肪の代わりにイノシトールリン脂質が作られるため、脂肪合成の過程で中性脂肪が作られにくくなる
- トマトジュース(リコピン):強力な抗酸化作用で血中コレステロールの酸化を防ぐ
- 豆乳(サポニン):水と油に混ざる性質があり、血中の脂質を洗い流して改善し、小腸で中性脂肪が吸収されるのを抑える働きがある
ノンカフェイン飲料の中で注意したいのが「ぶどう糖果糖液糖」や「果糖ぶどう糖液糖」を使用した清涼飲料です。清涼飲料に使われている果糖は非常に甘く、ブドウ糖の2倍の甘味があります。ブドウ糖は体内でエネルギーとして使われるのに対し、果糖は肝臓で様々な物質に変化します。この時に果糖の一部が中性脂肪に変わるので注意が必要です。
中性脂肪を下げる生活習慣


食事を気をつけると共に運動を取り入れると効果的じゃ。
わしも・・・そろそろランニングでもせんとな~。

そのお腹でまだ運動取り入れてないんですかーーーー!
できるだけ毎日の有酸素運動
ジョギング、ウォーキング、スイミング、などの有酸素運動は中性脂肪を燃やすのに最適な運動です。人間の体は酸素が必要な運動をすると、筋肉細胞が酸素を利用しつつエネルギーとしてブドウ糖と中性脂肪を燃焼させるためです。このメカニズムを知らずに運動を避けていた方は今こそ運動の大切さを見直しましょう。
ただし、有酸素運動をたまに行っても意味がありません。大切なのは少しずつでも毎日継続することです。継続的な有酸素運動ができれば体に蓄積されている中性脂肪が常に使われる状態になるので、結果的に中性脂肪値を減らすことが可能です。
タバコはできるだけ早く卒業
タバコはメタボになる第一の原因と言われますが、その理由は喫煙により内臓脂肪を増やすコルチゾールという成分が体内に増加するためです。1日1箱近く喫煙する生活を続けていれば、食事に気をつけていても内臓脂肪が溜まりやすい体になっていくので注意が必要です。
また、喫煙によって善玉コレステロールが減り、悪玉コレステロールが増えるという悪循環にも陥ります。タバコを続けている限りは血液がドロドロになり血中の糖が増えて体に様々な悪影響を与えると覚えておいてください。タバコは百害あって一利なしですから、できるだけ早く卒業するようにしましょう。
体重をしっかり管理
中性脂肪を下げるということは脂肪を燃やすことになるので結果的に体重が減ることとなります。本当に中性脂肪が減っているかどうかを確認するためにも、毎日の体重管理をしっかり行いましょう。なかなか体重が減らない場合は、生活のどこかに問題があるかもしれませんので注意してください。
また、定期的にBMI値を出して体の状態を観察するのも良い方法です。BMIとは身長の2乗と体重の比を数値で出して体格を表す指数です。 成人はBMIが22の状態がベストとされており、この数値を維持できれば、高血圧、高脂血症、肝障害、などを防ぐことができると言われています。BMIが25を超えると肥満と判定されるので、この点も覚えておきましょう。
生活習慣改善が無理なら~サプリ・薬~

でもこれって意外と大変そう・・・働き盛りのお父さんとかは無理な部分がありますよね?

だからわしもこうなちゃったんだ・・・。

言い訳するなら、忙しい人がどうやって中性脂肪を減らせばいいか、ちゃんと説明してくださいね!
食事療法が難しいならサプリを活用
仕事の関係で付き合いが多かったり、一人暮らしでなかなか自炊できない場合は食事療法が難しいと思います。このような場合は中性脂肪に働きかける作用があるサプリメントを上手に取り入れてみると良いでしょう。人気商品をご紹介しますので、飲みやすそうなものを選んでみてください。
商品名 | 主な成分 | 効果 | 効果の目安 | 容量・価格 |
---|---|---|---|---|
きなり |
| DHA・EPAが血糖値を下げ、中性脂肪を抑制する | 3ヶ月以上 (早く効果実感したい方は1日8粒推奨) | 1袋120粒 (1日4~8粒) 初回1430円(税込) |
シボヘール | 葛の花抽出物(イソフラボン) | L 脂肪の合成・分解・燃焼に作用し中性脂肪を減らす | 平均3ヶ月 | 1袋120粒(1日4粒) 新規購入1500円(税込) |
ナットウキナーゼ&DHA&EPA |
|
| 3ヶ月~半年 | 1袋30粒(1日1粒) 新規購入1540円(税込) |
病院で処方される薬
中性脂肪がなかなか減らない状態のままでいると、様々な成人病の危険性が高まります。サプリメントでも改善が見られない場合は、病院に相談をして中性脂肪に働きかける薬を処方してもらうのも良い方法です。病院でしっかり診察を受ければ、自分の体質に合った薬を処方してもらえるので安心して服用できます。
病院で処方される中性脂肪の薬
- ニコチン酸誘導体:脂質代謝改善作用により、総コレステロールを低下させて善玉コレステロールを上昇させます。
- フィブラート系薬:高脂血症治療薬であり、血中の悪玉コレステロールと中性脂肪を低下させ、善玉コレステロールを増加させます。
- イコサペント酸エチル:血小板の働きを抑制し血液が血管内で固まるのを防ぎ、中性脂肪を減らして高脂血症を改善させます。
やはり毎日の積み重ねが大切!

博士ももっともっと頑張って!お腹がへこんだらヘルシーな食事をおごっちゃいますよ~。

中性脂肪を減らすためには自分に厳しくせんとな!皆さんも頑張って挑戦してみておくれ。
日々の生活で知らず知らずのうちに蓄積してしまった中性脂肪は